第1章 車のはじまり / 01 / 支える・転がる
板と車輪だけで車なのか
板と4つの車輪から、ひとつ先の仕組みへ。

疑問|まだ何もついていない
板に4つの車輪をつけました。エンジンも、ハンドルもありません。これを車と呼んでよいのでしょうか。機械の仕組みを考える出発点としては、立派な「車輪で荷物を運ぶ台」です。ただし、自分で走る自動車には、まだ足りない機能があります。
問題|引きずると重い
荷物を地面の上で引きずると、底と地面がこすれます。車輪が回れば、接する場所を次々に変えながら進めます。硬く平らな道では、引きずるより小さな力で運びやすくなります。ただし、砂や泥に沈む車輪では事情が変わります。
発明|台の下に回る仕組みを置く
ここで加えるアイデアは車輪と車軸です。車軸は車輪を支える棒や軸のこと。軸受という部品で回転を支えると、荷物を支えながら回れるようになります。車輪と軸が一緒に回る構造も、固定された軸のまわりを車輪が回る構造もあります。
仕組み|車輪は力を生み出してはいない
車輪があるだけでは、平らな道で止まっている台は走り出しません。人が押す、引く、坂で重力の働きを使うなど、動き出す理由が必要です。転がっている間にも、タイヤや地面の変形、軸受の抵抗などでエネルギーが失われます。車輪は抵抗をゼロにする魔法ではありません。
進化|次に欲しいのは「自分で進む力」
人に押してもらわず進めたら、遠くまで運べそうです。でも動力を積むと、曲がる方法や止まる方法も必要になります。この図鑑では、その困りごとを一つずつ解いていきます。まずは台に、エネルギーを動きに変える装置を加えてみましょう。
この図鑑の順番は理解のためのものです。歴史上の発明順序を示していません。