第1章 車のはじまり / 04 / 止まる
なぜブレーキが必要なのか
板と4つの車輪から、ひとつ先の仕組みへ。

疑問|動力を切れば止まる?
走る力を弱めると、多くの場合、車はゆっくり減速します。けれど、目の前に止まる場所があっても、そこですぐ止まれるわけではありません。下り坂なら、動力を出していなくても速くなることがあります。
問題|動いている車はエネルギーを持つ
走る車には運動エネルギーがあります。これを減らさなければ速度は下がりません。同じ重さなら、速さが2倍になると運動エネルギーは4倍。ブレーキには、そのエネルギーを扱う仕事が待っています。
発明|回転を抑える装置をつける
摩擦ブレーキは、回っている部品に別の部品を押し当てます。ディスクブレーキなら、車輪と一緒に回る円板をパッドで挟みます。ドラムという筒の内側に摩擦材を押しつける方式もあります。どちらも摩擦を利用します。
仕組み|熱に変えて、地面との力で減速する
摩擦ブレーキは運動エネルギーを主に熱へ変えます。ブレーキが車輪の回転を抑え、路面からタイヤに進行方向と反対の力が働くことで車全体が減速します。タイヤが滑れば、その力の出方も変わります。ブレーキ装置だけ強くしても、路面とタイヤが伝えられる力を無限には増やせません。
進化|滑りを抑え、エネルギーも回収する
ABSは制動中の車輪のロックを抑えるようにブレーキ力を調整します。EVやハイブリッド車ではモーターを発電機として使う回生ブレーキも働きます。ただし電池の状態や速度などで回生できる量は変わるため、摩擦ブレーキと組み合わせます。
この図鑑の順番は理解のためのものです。歴史上の発明順序を示していません。